2012年

8月

20日

ロンドンオリンピックと地質学

熱狂の足元に
熱狂の足元に

ロンドンオリンピックが、熱狂のうちに幕を閉じました。

日本のメダル獲得は38個、2004年のアテネ大会37個を越え、史上最多のメダル数です!


体操の内村航平選手の個人総合優勝、水泳界に見えた世代交代。男女ともにすばらしいプレーを見せたサッカー、福原愛選手が遂に栄冠を手にした卓球、28年ぶりのメダルとなった女子バレーボール等。今回も沢山のドラマが生まれましたね。


男子サッカーの大津選手をはじめ、茨城県出身の10名の選手も大変に活躍しました。(8月29日からは、パラリンピックが開幕!)

ロンドンオリンピック・パラリンピック 茨城県の出場選手関連情報


毎日夜中までテレビに釘付けになり、寝不足になった方も多いのではないでしょうか。


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ドラマの舞台イギリスは、近代地質学発祥の地と言われます。

 

天文学が、航海のために生み出され利用されたように、地質学もまた鉱物資源の探索や利用の技術として生まれました。そして18世紀、イギリス産業革命期に蒸気機関が発明されたくさんの石炭や鉄が必要になると、それら鉱物資源を求めて地質学のさまざまな理論や技術が生み出され発展したのです。


ロンドンオリンピックの開会式でも、産業革命を表現した演出がありましたね!


土木技師、ウィリアム・スミスは産業革命期、地質学の基本として今日も重要な「地層は年代順に積み重なる法則」や「化石から年代を特定する方法」を発見しました。初めてイギリス本土の地質図を描き、現代の地質図のスタンダードをつくった人でもあります。

 

地質時代の名前の多くは、イギリスにちなんでつけられています。

たとえば茨城県日立市では日本最古、5億年前の地層が見られますが、5億年前は「カンブリア紀」と呼ばれる時代でした。この「カンブリア」は、イギリスのウェールズ地方の古い呼び方から取られたものなのです。カンブリア紀に続く「オルドビス紀」「シルル紀」も、ウェールズに住んでいた民族名から取られています。

 

イギリスは先カンブリア時代から続くたくさんの地質に恵まれ、今なお地質学関係者のあこがれの地でもあります。

 

熱い戦いの足元に、静かに眠る地球の歴史。

そしてロンドンオリンピックも、歴史のいちページとなって行くのです。

 

(執筆・構成: 小峯慎司)